▽埼玉県知事選挙最終日。自民党閣僚が応援演説に来た際、「警察官」を名乗る男らが普通の大学生を排除。ベルトを壊したそうだ。大学生はその後も「警察官」らにつきまとわれ、「恐怖を感じた。一人では何もできない。」と語っている。


▽警察官が政権批判者を強制排除する例は参院選時もあり、北海道警の対応に批判が集まった。今回、埼玉県警の警察官が大学生のベルトを壊す行為に及んだかどうかは不明だが、少なくとも彼らは「警察官として」という発言をしている。


▽件の大学生は安倍政権に反対するような政治的なアジをしたわけではなく、大学入試改革の白紙撤回と柴山文科相の辞職を求めたに過ぎない。しかもたった一人でだ。それをベルトを壊すような暴力的な方法で排除したのだとしたら、いよいよ日本も香港の現状を対岸の火事として見られない。警察権力の横暴がすぎれば市民の自由は失われていく。日本国民が基本的人権を失うかどうか瀬戸際まで来てしまった。我々国民一人ひとりが自分の権利を主張し、立ち上がることでしか権力の横暴は止められない。勇気を持って共に立ち上がろう。


(文=平松けんじ)